奈良弁護士会

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弁護士への依頼と費用

  1. あなたが弁護士に相談したり依頼する場合、どうやって弁護士を見つけますか。
    知り合いの弁護士がいればその弁護士に連絡を取ってみましょう。知った弁護士がいない場合は、電話帳の広告や奈良弁護士会のホームページで探すか、奈良弁護士会に電話をかけて弁護士の紹介を受けてください。
    また取り敢えず相談だけ受けたい場合は、日時の制約はありますが、奈良弁護士会法律相談センターや自治体が実施している法律相談をご利用ください。法律事務所で法律相談をされる場合の相談料は、30分で5,000円(税別)が目安です。相談される方の収入によっては無料の法律相談が受けられる法律扶助登録弁護士の事務所もあります(その旨のマークが表示されています)。ただし、法律事務所にて法律相談をされる場合、弁護士が裁判に出かけたりしていつも法律事務所にいるとは限りませんので、事前に電話で予約を取ってください。

  2. 実際に弁護士に相談をされる場合、あなたは何を準備すればよいでしょうか?
    事前に、あなたが相談される「紛争の要点」を書きだして、「関係する資料」などと一緒に持参して下さい。
    相談時間を有効に使い、出来るだけ的確な回答や見通しを得るためです。「紛争の要点を」といっても、きちんと文章にする必要はありません。「いつごろ、誰と誰との間で何があった」など、出来事の時間を追ってメモにされるとか、箇条書きにされるとか、関係者の住所氏名を書き出すなどという形でも結構です。
    また「関係する資料」といっても事件によって様々です。たとえば「誰それに500万円貸したが、返してくれない。どうすればよいか。」という相談であれば、借用書や領収書、入出金の記載されている預金通帳、名刺(借りた相手はそもそもどこの誰でしょうか?)などが考えられます。きちんとした資料がない場合や何が必要な資料かわからない場合でも、取り敢えず事件に関係する全ての資料(たとえば当時のメモなど)を持参されることをおすすめします。
    「論より証拠」と言われるように、何か証拠となる資料そのものを前にして相談をされる方が的確な回答が得られるはずです。そして、弁護士に相談される際には、取り敢えず、何もかも話すことが重要です。弁護士はすべての話を聞いてこそあなたのお話や証拠が有利か不利かを判断できるのです。

  3. このように相談を受けた弁護士は、あなたのお話をよく聞き、証拠を検討し、事件の解決策や見通しを説明し、また必要と思われる費用や時間も説明します。
    相談を受けた弁護士は、あなたの期待するような結果が得られる可能性がない場合は、はっきりとそのことをお伝えし、事件の依頼を断ることもあります。また、依頼をお受けする時でも、あなたの側だけのお話を聞き限られた証拠をみただけで、相手の話や証拠を検討していないわけですから、弁護士が、事件について、あなたにとって絶対に有利な結果となることを請け負ったり保証することもありません。

  4. さてここで重要なことは、あなたが相談を経て、いよいよ事件を弁護士に依頼することになった場合、依頼の内容を明らかにしておかなければならないと言うことです。
    あなたは、あなたのどの事件を、どのような方法で、どの段階まで、いくらの費用で、どの弁護士に依頼したのか、その弁護士から説明を受け、委任契約書を作成しましょう。さきほどの500万円貸金返還請求の事件であれば、以下のような事項です。弁護士に請求書の文書を作ってもらってあなたがそれを送るだけなのか、それは普通郵便か、内容証明か、弁護士の名前をあなたの代理人として請求書に記載するか、それでも相手方が支払わない場合はあくまでも話し合いを求めて調停をするのか、白黒をつけるべく裁判をするのか、裁判は第一審だけなのか、決着がつくまでか、その場合の「決着」とは、裁判は終わるまでか、現実にお金が返るまでか、決着がつくまでの間、相手が財産を隠さないように仮差押の手続きをするか、など。なお、事件の解決のために必要と予想される費用についても、弁護士は説明します。
    そのとき、必要な費用の額が幾らくらいで、その算出方法やいつ支払うか、などを契約書に明記します。

  5. あなたが法律紛争の処理を弁護士に依頼した場合、弁護士は何をするのでしょうか。
    事件の内容と、とるべき手段によって様々ですが、たとえば、先ほどの貸金返還請求を裁判で行うとした場合、弁護士は、必要な準備を経て、裁判所に出す「訴状」を作成し、必要な「証拠」と、お預かりした費用の中から用意した手数料を添えて裁判所に提出します。弁護士は、事件を受任したときは、事件の内容にもよりますが、速やかに着手し、遅滞なく処理するように努めることになっているのです。その後も弁護士は、裁判が進むに従って、あなたと相談しながら相手方の主張に反論し、またあなたのために新たな主張と証拠を準備し提出します。
    弁護士は、依頼者に対し、事件の経過及びその帰趨に影響を及ぼす事項を必要に応じ報告し、事件の結果を遅滞なく報告することになっています。ですから、弁護士は、あなたに対し、こちらから提出した書類や証拠の写しを送り、相手から提出された書面や証拠も送り、次にいつどこでどのような手続きがなされるか報告し、必要であればあなたと会って今後の方針や対応を話し合うはずです。あなたも、弁護士に依頼したとはいえ、自分の事件のことは本人であるあなたが一番よく知っているわけですから、弁護士に全てを任せるのではなく、いつ、どこで、どのようなことがなされているか、弁護士から説明や報告を受けて下さい。

  6. 弁護士費用について
    従来は、弁護士法により、各弁護士会は「弁護士の報酬に関する標準を示す規定」を定め、弁護士は所属する弁護士会の定める「弁護士報酬規定」により弁護士報酬を受け取っていました。しかし、2004年(平成16年)4月1日からは弁護士会としての報酬基準はなくなり、弁護士は依頼者との間で自由に報酬を定めることになりました。
    これに併せて、弁護士は報酬の種類、金額、算定方法、支払時期等の報酬を算定するために必要な事項を明示した報酬基準を作成し、事務所に備え置くこととなっています。そして、弁護士は各自の報酬基準を依頼者に示す必要がありますので、不明な点は訪問した弁護士事務所に問い合わせていただいて差し支えありません。
    また、弁護士報酬は弁護士と依頼者との間において自由に定めることができますが、経済的利益、事案の難易、時間、その他の事情に照らして適切かつ妥当なものでなければならないとされています。一般的に弁護士に支払う費用の種類としては、下記のものがありますが、事件の内容(難易度等)により、金額は異なります。

    法律相談料 いわゆる法律相談に対して支払うもので、相談料には口頭により法律上の判断や意見を求めた場合や電話による相談も含まれます。
    書面による鑑定料 法律上の判断や意見を書面ですることを求めたときに支払うもの。
    着手金 委任した事件等の性質上、処理の結果に成功不成功があるもの(訴訟・示談交渉がその典型例)について、結果に関係なく支払うもの。
    報酬金 着手金が支払われる事件について、成功の度合いに応じて支払うもの。
    手数料 原則として一回程度の手続等で終了するものについて支払うもの。
    顧問料 一定の法律事務を継続的にすることを契約で定めたときに支払うもの。
    日 当 委任した事件等のために弁護士が事務所所在地を離れること(出張がその典型例)等のため、弁護士をその事件等に拘束したことで支払うもの。
    実 費 上の弁護士報酬とは別に、収入印紙代、郵便切手代、謄写料、交通通信費、宿泊料、その他委任手続処理のうえで実際にかかる費用。


    民事法律扶助について
    このように、弁護士に事件を依頼するには着手金・報酬などの費用が必要ですが、経済的事情によりすぐに準備できない人のために、費用を立て替える民事法律扶助制度があります。
    相談をされた弁護士が民事法律扶助を行っている法テラスと契約している弁護士であれば、その弁護士から所定の申込書を受け取り、必要事項の記載,必要資料の添付をして、その弁護士を通じて所定の申し込みをしていただいたうえで、法テラスが扶助するかどうかの判断を行います。
    審査の基準は、a勝訴の見込みがないとはいえないこと、b資力基準に合うこと等です。資力についてのおおよその基準を示すと、単身者で月収18万2000円、2人家族で月収25万1000円、3人家族で月収27万2000円、4人家族で月収が299,000円以下です。
    したがって、事件に関する証拠書類や資力に関する資料を提出していただくことになります。
    扶助決定が出ると、弁護士費用については法テラスが立て替え払いします。なお、自己破産申立に必要な予納金(裁判所に納める費用)はご自分で準備していただきます。立て替えた費用の返還方法は,法テラスにより決定されますが、概ね1回の返済額1万円程度を毎月分割で法テラスへ返還していただくこととなります。
    詳細につきましては、法テラスもしくは各弁護士にお尋ねください。

  7. あなたが事件処理や費用などの取り扱いなどに関し、弁護士の報告、説明、活動に疑問がある場合はどうすればよいでしょうか。
    まず基本的に、あなたは弁護士にどんどん質問し、報告や説明を求めて下さい。それでもあなたの疑問が解消されない場合や、なかなか弁護士に質問しがたい場合は、奈良弁護士会ではあなたの疑問や苦情にもお答えする市民窓口を設けていますので、お気軽にご相談下さい。また、あなたと弁護士の間に事件処理や費用などの取り扱いに関し紛争が生じた場合は紛議調停の手続きをご利用下さい。最初の約束より高い報酬を請求されたとか、弁護士の辞任・解任の際にトラブルが生じて容易に話し合いがつかないなどの弁護士とのトラブルについて、まず弁護士会の紛議調停委員会が間に入って解決を図る制度が紛議調停です。もし、あなたが弁護士の活動に関しその弁護士を処分して欲しいと思われる場合は弁護士会に対しその弁護士を懲戒するよう申し立てることも出来ます。

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