奈良弁護士会

自己破産について

弁護士からのアドバイスをご覧頂けます。

借財でどうにも立ち行かなくなった(破産)

1.多額の負債に悩んでいる人へ

人は、いろいろな理由で債務を負うことがあります。
家族の病院代がかさんでサラ金から借金したとか、友人の債務の保証をしたために債権者から支払を請求されたり、レジャーや旅行などでカードを使いすぎて支払えなくなるということもあります。こういう場合、借りたお金は返さなくてはいけませんし、他人の債務を保証した者はその人に代わって返済の義務があります。

しかし、負債の額が多すぎて一度に返せないというときはどうしたらいいでしょうか。負債の額がそれほど多くない場合には、長期分割にしてもらって毎月少しずつ返すという交渉をする方法もあります。でも債権者の数が多数に上り、負債総額も多額という場合には利息を返すだけでもままなりませんし、一生返し続けても返せないということもあります。他方、債権者の側も早い者勝ちで債権回収に走ると債権者の間で不平等が生じてきます。

こうした場合にすべての債権者に対する平等取り扱いと債務者の立ち直りを保証するために作られた制度が「自己破産」という制度です。

 

2.破産手続には大きく分けて2つある
財産のほとんどない人は同時廃止という簡単な手続、自宅など財産をもっている人は破産管財人がつく手続になります。

 

3.同時廃止
同時廃止の場合には裁判所に納める予納金は1万円位、手続が終われるまで(後述の免責決定を得るまで)の期間は概ね3ヶ月~6ヶ月くらいです。

 

4.管財事件

破産管財人がつく場合には、裁判所への予納金が少なくとも20万円位は必要です。
さらに不動産などの処分が思うようにできないと、1年程度(またはそれ以上)期間を要することにもなります。

管財人は債務者(破産者)の財産(不動産など)を処分してお金に換え、債権者に平等に返済していきます。但し、このとき債権者への返済に回される財産は破産手続開始決定時に存在する財産だけで、開始決定後に得た財産(給料など)は自由財産といって破産者の自由に使える財産です。

破産者は破産手続開始決定を受けた後、管財業務が終了するまで必要な範囲で生活上の制限を受け(住居制限、郵便物の受領制限など)、また、免責を受けるまでの間、会社の取締役や警備員など一定の職に就く資格を失うことになります。しかし、選挙権がなくなるということもありませんし、戸籍謄本に掲載されることもありません。
公務員である人が退職する必要もありません。

 

5.免責制度で人生のやり直し

破産手続が終結しても自動的に債務が消えるわけではありません。別個に「免責」という手続が必要です。これは破産者の立ち直りのために債務の支払義務を免除するというものです。

したがって債権者にウソをついてお金を借りていたり、借りたお金をギャンブルや遊興費等に使っていた場合には免責されないこともあります。また、一度免責を受けたときはその後7年間はこれを受けることは出来ません。

 

6.気軽に弁護士に相談を

このように破産制度は多重債務に苦しむ人が人生をやり直すための制度です。どうすれば最も良い解決になるのか、まず気軽に弁護士に相談することをすすめます。

他にサラ金等から借りて返すという自転車操業は必ずつぶれます。整理屋に頼むなどというのは余計に負債を増やすだけです。自治体の法律相談や弁護士会の法律相談など電話で予約をしてあるいは弁護士紹介をうけて、まず相談しましょう。